安藤 バイコン製法で作られた箱形パイプ(初めは箱形ヒューム管)は主にどこに使われているのですか。
杉村 東海地方を走る国道のほとんどに入っています。最初は国道21号でした。その後1号、19号、22号、23号、41号、153号、155号、248号、302号にも採用されています。また、4年ほど前に名古屋高速を通すため22号の道路を広げる工事が行われ、製品の移設がありましたが、10年以上経過した製品の9割が問題なく再利用されました。それほどバイコン製法は強く壊れません。当初は表面のざらつきはデメリットだと思っていたのですが、自転車に乗る人が増えたことで逆にスリップ事故防止のために役立つと評価されており、スリットの位置を変更した新商品も開発しました。
安藤 弱点を長所に変えて新商品を生み出すその姿勢は素晴らしい。最後に、今後の展開を教えて下さい。
杉村 バイコン製法に力を入れているのは、今ベストだからです。今後新しいものが出てきたら変えてもいいと思っています。それは、お客様のニーズに寄り添っていきたいから。この先も新しい商品を見つけられるよう努力していきたいです。時代と共に変わるお客さまのニーズを掴んだ新商品を毎年2、3開発していますが、その姿勢は創業期からの精神。マーケットをつかみ提案することで社会資本整備に貢献していきたいですね。みなさんの生活の足元を支える会社でありつづけます。
杉村和敬
アーボ株式会社
代表取締役社長
昭和30年1月京都市生まれ。千葉大学工学部建築学科を卒業後、ゼネコンの現場監督に。その経験から、新しいジャンルへのチャレンジにも臆することなく突き進むパーソナリティーを持つ。常にお客様のニーズに合わせた商品を作り続けられるよう日々開発を続けている。
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